『子どものお金相談室』【解説・感想】6歳から身につけたいマネー知識

本の紹介

「ねぇ、お父さんのお給料って、いくら?」

「もっとお金ちょうだい!だって、足りないんだもん」

「カードとかスマホで “ピッ” ってすれば、なんでも買えるんでしょ?」

こんなことを子どもにいわれて、ドキッとした経験はありませんか? (中略) そんな親御さんたちの悩みに応えるために作られたのが、本書『子どものお金相談室』です。

『6歳から身につけたいマネー知識 子どものお金相談室』三浦康司・草野麻里監修/キッズ・マネー・スクール著/株式会社 青春出版社(2023) ※以下、引用元省略

今回は、三浦康司・草野麻里監修『6歳から身につけたいマネー知識 子どものお金相談室』をご紹介します。

監修者である三浦康司さんは、お金について楽しく学べる体験型の講座を運営する「キッズ・マネー・スクール」の代表です。

『子どものお金相談室』は、親御さんから寄せられた「子どものお金」に関する質問に、キッズ・マネー・スクールの講師陣が、分かりやすく答えてくれるです。

寄せられた 53 の質問は、1.おこづかい 2.電子マネー 3.働くこととお金 4.経済 5.投資 の大きく5つに分けられています。

この記事では、以下の3つのテーマについて解説していきます。

  • おこづかいについて
  • 電子マネーについて
  • 「働くこと」とお金について

本書は、

  • お金に関する子どもからのきわどい質問にどう答えていいか分からない
  • 「お金」や「働くこと」の大切さ、子どもにどう伝えたらいい?
  • 子どもに正しい金銭感覚を持たせるにはどうしたらいい?

とお悩みの親御さんにおすすめです。

それでは、詳しくみていきましょう。

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おこづかいについて

何歳からあげればいい?

何歳からという目安は示されていませんでしたが、次のようなときに検討してみるといいそうです。

  1. お金に興味を持ったとき
  2. お金でモノを買えることがわかったとき
  3. 自分にほしいものができたとき

この条件だと、お子さんによっては小学校入学前からおこづかいを渡すことになりそうです。目的は次の通り。

  1. 「ものを買う (得る)ときは、ただではない」ということを教えること。
  2. 「お金は使えば減ってしまうこと」ということを教えること。
  3. 「お金は増やさないと、また使うことができないこと」ということを教えること。

“お菓子を食べたら減ってしまうように、「お金も使えば減る」ということが、感覚として、まずわかるだけでいい。”そうなので、少額から初めてみるのもいいですね。

金額はいくら?報酬制?定額制?

金額に関しても目安は示されておらず、家庭の経済状況などを踏まえて、話しあって決めるのがいいそうです。

報酬制か、定額制かについても、「どちらがいい」と単純には言えませんが、それぞれの特徴については次の通りです。

  • 報酬制:お手伝いなどで働いた分もらえる仕組み (例:お風呂掃除1回毎に50円)。
  • 定額制:決まった期間に決まった額がもらえる仕組み (例:一か月に千円)。

報酬制では、お金欲しさに子どもお手伝いを頑張り過ぎて、家計を圧迫してしまうことがあるため「何にいくら、いつまでに払うか」をしっかり取り決めておく必要があります。

一方、定額制では決まった額しかもらえないため「もっとお金がほしい」と思ったとき「限られた元手をどう使い、どう増やすか」という投資の発想を養いやすいそうです。

それぞれに良し悪しがあるため、両方を織り交ぜるのもいいそうです。

祖父母が内緒で高額のおこづかいをあげちゃう

案外、親御さんから寄せられることの多いお悩みだそうです。

おこづかいは少額から始めることが多いと思いますが、おじいちゃん・おばあちゃんが会う度に、5000円、1万円といった高額の紙幣を「ポン」と置いて行ってしまう。

孫が可愛いのは分かりますし、ありがたいことなのですが、少しずつしお金の教育をしている段階で、こういうことをされてしまうと…少し複雑な気持ちにもなります。

中には「お父さん、お母さんには内緒だよ」といって渡されるケースもあるようです。

対策として、お金を貰ったこと事体を責めると、次に貰ったときに隠そうとするため、「内緒はダメだよ」「おこづかいをもらったら、教えてね。」と伝えます。

また、祖父母に「お金を渡さないでください!」と言うのは角が立つので

、“「家でもおこづかいを渡しながら、お金の教育をしています。1円、10円の重みをわかってほしいので、もしなにかくれるなら、お金じゃなくてプレゼントにしてもらえるとありがたいです。」”

と伝えてみてはどうかといいます。

モノではないプレゼントとして、一緒に旅行をする、ご飯をご馳走してもらうというのも、思い出になってよさそうですね。

毎月おこづかいを使いきってしまう、貯蓄も教えた方がいい?

計画的・有効的に、おこづかいを使いきっている場合は何の問題もありません。

そうでなさそうなら、一度「何に使っているの?」と使い道を聞いてみましょう。

その上で、お金の大切さを「貯金するとよいこと」と一緒に伝えてみます。

貯金をすると、自分のおこづかい以上の値段のモノを買う事ができるし、将来にほしいと思ったものも買うことができます。

おこづかいを使い切ってしまうことを続けていると、いつかは

「いざという時にお金がなくて使えない…」

という失敗をすることになります。

そうした小さな失敗も含めて子ども自身が考え、判断し、お金を使う経験をさせてあげれば、使う楽しさ、貯める大切さも実感できていくそうです。

電子マネーについて

電子マネーでは金銭感覚が身に付かないのではないか?

キャッシュレス化が進み、現金を使用する機会は以前に比べてぐっと少なくなったと感じます。そんな中、

  • 電子マネーではお金を使った実感がわきにくく、金銭感覚が身に付かないのではないか?
  • 電子マネーを「ほしいものが何でも買える魔法のカード」だと思ってない?

と、心配する親御さんも多いようです。

電子マネーも現金同様、使えば減ってしまうことを実感することが大切です。

そこで、ATMに入金する様子や、SuicaやICOCAにチャージする様子を見せながら「電子マネーは、お金を入れた分しか使えない」ことを教えてあげます。

また、小さいころから現金に触れさせる機会を作ることも有効だそうです。

スーパーで買い物をするとき、あえて現金で支払う、現金でおつかいをさせるなどです。

特に子どもが未就学児や小学校低学年では、液晶パネルに表示された「500」が「400」に減っても実感がわきにくいようです。

それよりも、5つあった百円玉が物理的に4つに減ってしまった方が「お金を使うと、減る」ということがリアルに受け止められるとのこと。

電子マネーの管理、どう教えたらいい?

電子マネーやペイペイでおこづかいが欲しいと言われる親御さんも増えているそうです。

そこで問題となるのが管理の方法。

最初はプリペイド式のものがおすすめです。

予め決めておいた金額をチャージし、使う度に減っていくようにすれば、入金した分しか使えません。

また、「振り返り」を行うことも大事です。

何に・いくら使ったのか振り返ることで、自分のお金の使い方を見直すことができます。

週明けにあげた1000円が、水曜日の時点で300円しかなくても、「決められた金額の中でやりくりする」ことを覚えてもらうために「追加でお金がほしい」に応じないことも時には大切です。

「働くこと」とお金について

「働くこと」とお金について、どう伝えたらいい?

お金とは切っても切れない「働くこと」。

遅かれ早かれ、いずれは親から巣だっていく以上、働いて経済的に自立できることが必要にります。

「働くこと」とお金の関係をどのように伝えたらいいのでしょう?

「人は生まれてから死ぬまで、生きているかぎり、お金がかかるんだよ。毎日ごはんを食べて、遊んで、学校に行けるは、お父さんやお母さん、おうちの人が一生懸命働いてお金を稼いでいるからだ、ということを忘れないでね。」

 こう前置きした上で、 「だから、仕事して、お金を得ることって、とても大事なんだよ」と子どもに話してみてください。

住んでいる家にも、着ている服にも、学校に通うのだって、すべてにお金が掛かる。

そのお金は、空から降ってくるわけではなく、お家の人が頑張って働いて得たものであること伝えます。

そこから発展させて、世の中にはいろいろな職業があること「仕事の選択肢」を見せてあげられるとよいそうです。

ですが、現実問題、世の中にある全部の仕事を子どもに見せるのことは難しいため、子どもをよく観察して、

  • 何をしている時が楽しそうか?
  • 気持ちが動く瞬間はどこか?

といったことを親子で話すことが大切です。

親ができることは、子どもの本質と、世の中にたくさんある仕事を結びつける”きっかけ”を与えること”

というのは、まさにその通りだと思います。

家計のことをどこまでオープンにするか?

「お父さん(お母さん)の給料っていくらなの?」と聞かれたら、たいていの人は答えに詰まってしまうのではないでしょうか?

ですが、

「子どもからの『給料いくらなの?』に、正直に答えてもいい?」

という質問に回答した講師は、月給の20万円を現金で用意して「ママはこれだけ稼いでいる」ということをお子さんに伝えたことがあるそうです。

具体的な金額を伝えるかどうかは最終的には個人の判断ですが、下手に隠したり、うやむやにしてしまったりするよりも、正直に話してしまうというのもアリかもしれません。

この時に「お友達には言わない」という点は、釘を刺しておく必要がある思います。

また、塾や習い事にお金が掛かっていることも伝えていいと言います。

家賃・電気代などの暮らしに必要なお金と同様に、習い事にもお金が掛かります。

「あなたがやりたいことだから、お金を出している」と伝えるのは悪いことではありません。

子どもの進路とお金について

  • 中学を卒業したら働きたい
  • 大人になっても働きたくない
  • 大学って行かないといけないの?
  • 将来の夢は専業主婦

こういった子どもの希望・気持ちにどう答えていいのか分からない…。

「中学を卒業したら働きたい」

…気持ちは分かるけれど、現実的に中卒で雇ってくれる企業はほとんどなく、職業選択の自由がかなり限られてしまうこと。

「大人になっても働きたくない」

…そうは言っても、働かなければ生活に困窮することは目に見えている…など。

世の中の厳しさを分かっているが故に、子どもの将来に対して頭を悩ませてしまいます。

まず、「どうして、なぜ、そうしたいのか?」子どもの話しを頭ごなしに否定せずに聞いてみます。

その上で、判断材料としての「情報」を与えていきます。例えば、

・「勉強が苦手だから働くというのも悪くないけど、選べる仕事は限られるし、仕事に就いても学ぶことはたくさんあるから、勉強しなくて済むわけではないよ。」

・「どこかの会社に入るためには『大学を卒業した』というチケットが必要なことが多いよ。もちろん、大学を出なくてもなれる職業、就ける職場もいっぱいあるからね。」

・「専業主婦も素敵だけど、本気でやろうとすると大変なことも多いよ。その他の選択肢を持つことも大事だよ。」

といった具合です。

進路を考え始めた子ども達は、働いて金銭を得るという経験がないため、なんとなくイメージで判断していることも多いでしょう。

親の価値観でもって、子どもの進路をコントロールしようとするのは良くありませんが、

「こういう選択をすると、事実として、こうなる可能性が高い」

ということは伝えてあげられるといいのかなと思います。

おわりに

今回は、三浦康司・草野麻里監修『6歳から身につけたいマネー知識 子どものお金相談室』をご紹介しいました。

子どもの純粋すぎる質問にどう答えていいのか悩むことは日常茶飯事ですが、お金に関することとなると、さらに難しく感じてしまいます。

本書で取り上げられているリアルな親御さんの悩みには共感することが多く、それに対する「お金のプロ」からの返答もたいへん勉強になりました。

「みんな、同じようなことに悩んでいるんだ」と思えると、自分一人だけじゃないと安心し、勇気づけられます。

一つの質問に対して3~4ページ程度で答えてくれるので、忙しくでなかなか本を読む時間の取れない方も、隙間時間で少しずつ読み進められると思います。

興味を持っていただけたら、ぜひ実際に本書を手に取ってみてください。

この記事が少しでもお役に立てれば嬉しいです。最後まで読んで下さってありがとうございました。

プロフィール
ひなた

・1989年生まれ
・2児(5才・7才)のママ
・リハビリの専門職
・趣味は読書&散歩

このブログでは、子育てや仕事、生き方に迷ったとき私を支え、活力となってくれた本をたくさんご紹介していきます。

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