『ME TIME 自分を後回しにしない「私時間」のつくり方』【解説・感想】

本の紹介

「今、あなたが頑張っていることは、本当にあなたがやりたいことですか?」

池田千恵『ME TIME 自分を後回しにしない「私時間」のつくり方』株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン(2022)

今回は、池田千恵著『ME TIME 自分を後回しにしない「私時間」のつくり方』をご紹介します。

この作品は、自分だけの時間「ME TIME」を手に入れ、心から望むことに存分に時間を使う方法を教えてくれる本です。

著者の池田千恵さんは、「朝活の第一人者」と呼ばれ、ご自身も生活習慣を夜型から朝型へとシフトし、人生を好転させた経験をもっています。

本書は自分の時間を作る方法について教えてくれるだけでなく、「私時間」をつくることを強力に(はば)んでいる思い込みについても気づかせてくれます。

  • 自分の時間がなかなかつくれない
  • ついつい自分よりも相手を優先してしまう
  • 自分が本当にしたいことが、なんだかよく分からない

という方にお勧めの一冊です。

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自分の時間が先、相手の時間が後

 時間が足りないと悩んだ結果、朝活に活路を見出そうと考える方は、相手思いの優しい人が多いです。家事や育児、仕事でフル稼働している中でも、自分の時間をつくりたい。日中は難しいかもしれないけれど、朝なら自分だけの時間が取れるはず……と考えます。(中略) でも、そんな「残り時間」では、いつまで経っても時間は足りません。所詮「残り時間」でしかないからです。 ですから、最初に、自分のための豊かな時間「ME TIME」を確保しておき、残った時間を相手のために使うように心がけてみませんか?

池田千恵『ME TIME 自分を後回しにしない「私時間」のつくり方』株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン(2022)

この部分を読んだとき、「今まで自分の時間が取れなかった理由はこれだ…」とハッとさせられました。

私たちには、様々な役割が求められます。「やらなければならないこと」は山のようにある。

そんな中、相手を優先して、相手のために時間を使った後に自分の時間を取ろうとすると、どうしても時間が足りなくなってしまいます。

だから、「自分の時間が先、相手の時間が後」というように、きっぱりと考え方を変えない限り、自分の時間がいつまで経っても取れないのです。

このことを心から納得できると「自分時間=ME TIME」をつくることが精神的にぐっとラクになる気がします。

著者は“今まで、相手のために頑張ってきた心優しいあなたなら、そのくらいしてもバチは当たりません。”とそっと背中を押してくれます。

「ME TIME」を作る「SEEメソッド」

「ME TIME」を作る具体的な方法として紹介されているのが「SEEメソッド」です。

 限られた時間を視覚的に見つめ、時間を選び取り、望む人生を生きる方法を、私は「SEEメソッド」と名づけました。(中略) 「SEEメソッド」は、いわば時間の片づけです。次の順番で、時間についてあらためて見直すことで、誰でもME TIMEがつくれるようになります。

  • ステップ1:Show 時間を「見える化」する
  • ステップ2:Edit  時間を編集する
  • ステップ3:Enjoy 時間を楽しむ
池田千恵『ME TIME 自分を後回しにしない「私時間」のつくり方』株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン(2022)

ステップごとに詳しくみていきます。

Show :時間を「見える化」し、見つめる

まずは、今の自分の時間の使い方をありのままに把握するために「見える化」して、意識に上げていきます。

このとき、嫌なことを無理して頑張っていないか、何か手放すものがないか、なんとなく過ごしていないかなど、頭の中のモヤモヤを全部出し切ることがポイントです。

Edit: 全部出しからの選び取り

「Show」の段階で自分の時間の使い方をありのままに眺めたら、今度はそこから取捨選択をしていきます。

このとき、「私が好きで心地よい・やりたい」という基準で選び取ることが大切です。

このときに迷いが出るようなら、それは「want(したい・ほしい)」なのか「have to(しなきゃいけない)」なのか見極めていきます。

例えば「掃除をしたいけど、なかなか時間がとれない」とモヤモヤしている時の「掃除したい」を分析します。

「掃除って気持ちいい。掃除している間は無心になれて、終わると心がスッキリする。」と思っているのなら、それは心から望んでいる「want(したい・ほしい)」。

一方で、「本当は面倒くさいけど、汚い部屋で過ごすのは嫌だし…」という後ろ向きの理由なら「have to(しなきゃいけない)」です。

「掃除したい」が実は「have to(しなきゃいけない)」であったなら、「あまり手を掛けずにきれいな部屋を保てるようにする」という解決の方向性があります。

いっそのこと「便利な家電に任せてしまう」というのも手ですよね。

このようにして、自分の心からの「want(ほしい・したい)」に集中するため、手放すものは手放していきます

「やめる」「手放す」「捨てる」などの言葉に抵抗がある場合には「時間を編集する」と考えるようにするといいそうです。

Enjoy:時間をめいっぱい楽しむ

Show、Edit を通して選び取った時間を思いっきり楽しみます。

朝の「ME TIME」

本書には、朝・夜・昼それぞれの「ME TIME」について書かれているのですが、今回は「朝」に注目していきます。

著者自身も「朝」は邪魔が入りにくく「ME TIME」を作りやすい上に、「出社までに」「子どもが起きてくるまでに」などちょっとしたタイムリミットがあるため、取捨選択能力も身につくといいます。

朝の「ME TIME」では、“一番に、大好きなことをするだけ”でいいそうです。

朝のME TIME は起きる時間は関係なしに、今その瞬間にしたいこと、楽しいこと、ほっとできることなどを優先的に採用しましょう。(中略) 朝は、やりたいことから先に埋める。やらないとスッキリしなくて気になることがあるなら、それをサッサとやってスッキリする。これも、やりたいこと(Want)の一つです。

池田千恵『ME TIME 自分を後回しにしない「私時間」のつくり方』株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン(2022)

朝起きて、自分のやりたいことをやる。

あるいは、どうしても気がかりで、気分を重くしてしまうことをサッと片付けてしまう。

そんなふうに一日を始められたら、今日一日を晴れ晴れとした気持ちで、前向きに頑張れる気がします。

まとめ

今回は、『ME TIME 自分を後回しにしない「私時間」のつくり方』をご紹介しました。

「SEEメソッド」も分かりやすくて大変参考になりましたが、

「自分の時間が先、相手の時間が後」

という根本的な考え方や、自分の心からしたいことを「外からの基準」でなく「主観満載」で選び取っていくという姿勢に、勇気をもらえる作品だと思います。

今回ご紹介したのは本書の極一部であるため、興味を持っていただけた方は、ぜひ実際に本書を手に取ってみてください。

この記事が少しでもお役に立てれば嬉しいです。最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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プロフィール
ひなた

・1989年生まれ
・2児(5才・7才)を育てるワーママ
・本が大好き 
 年間読書量:90冊
 ※Audibleでの【耳読書】含む

このブログでは、子育てや仕事、生き方に迷ったとき私を支え、活力となってくれた本をたくさんご紹介していきます。

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