Emi著『OURHOME 子どもと一緒にたのしく おかたづけ育、はじめました。』【解説・感想】

本の紹介

今回は、Emi著『OURHOME 子どもと一緒にたのしく おかたづけ育、はじめました。』という本をご紹介します。

本書は単に「かたづいたきれいな部屋をつくる」ことを目指すのではなく、

  • 「子どもたちが自分でできる」収納を、子どもたちと共に作り出していく
  • おかたづけを通して子どもたちの様々な力を育む

ことを提案している本です。

朝の身支度から保育園の準備、遊んだ後のかたづけまで…自分でできることは自分で。

そんな「おかたづけ育」を「我が家でもぜひ真似してみたい」と思える一冊です。

著者のEmiさんは整理収納アドバイザーとして雑誌やテレビでも活躍されているので、ご存じの方も多いかもしれません。

今回は、

  • そもそも、おかたづけ育とは?
  • 子どもの『自分でやりたい!』を大切にするスペースづくりのルール

について解説していきます。

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「おかたづけ育」とは?

大きくなるにつれて、いろんな場面で自分のことを自分で決めるタイミングがやってきます。そのときに、「すべて出す→自分で優先順位を決める→行動にうつす」というおかたづけ(整理収納)の流れが、きっと役に立つのではないかと考え、おかたづけを通して、自分のことを自分で決める心を育むことを、「おかたづけ育」と名付けました。

Emi『OURHOME 子どもと一緒にたのしく おかたづけ育、はじめました。』(2015)大和書房

Emiさんは「おかたづけ育」をこのように言っています。

ただ単に、おかたづけが上手な子どもにしたいわけではなく、おかたづけを通して「決める力」「工夫する力」「行動にうつす力」を身に着けて欲しい。そういった親としての想いが感じられます。

また、「自立」を後押しすることも本書の一貫したテーマだと思います。

例えば、保育園の準備がしやすいように、通園リュックやコップ、タオルといったアイテムを同じ棚にまとめておく。

朝の身支度がしやすいように、通園用の洋服と、脱いだパジャマを入れるスペースを同じ棚に配置する。

いずれも子どもの手の届きやすい位置にサッと出し入れしすい形で収めてあります

おもちゃ箱がいっぱいになれば、「いる「いらない」の判断(整理)を子ども達に任せ、「私(ママ)がやってしまった方が早い」と思えることでも、子どもが自分でできる仕組みをつくり、徐々に習慣化させていく…。

「おかたづけ育」は、「子ども自身の力を信じること」で成り立っているのだと思いました。

子どもの「自分でやりたい!」を大切にするスペースづくりのルール3選

子どもが管理できるモノの量を用意する

Emiさんの子ども達が通う保育園では、3歳児クラスになった際に、20㎝四方のかごに着替えの洋服をいれるようになったそうです。

子ども達が自分で着替えやすいようにするためであり、その適量は「かご一つ分」ということなのだそう。

たくさんの種類の中から「選ぶ」という行為は子どもにとって(大人にとっても)大変なことなんですね。

ですから、管理できるモノの量を用意してあげることが大切です。

「その子にとっての適量」は年齢や性格によっても変わってくると思いますが、先の洋服の例でいえば、普段よく着ているものに絞り、小さ目のかごや引き出しに入れ替えるだけでも、子どもが自分で管理しやすくなります。

1アクションでできるように

「1アクション」=放り込むだけ、を意識して収納スペースを作ります。

「扉を開ける」→「かごを取り出す」という2つのアクションが必要だと、子どもにとってはおもちゃが見えず、取り出しにくくなります。

取り出しにくいということは、かたづけにくいということでもあり、ついつい出しっぱなしに…。

すでに扉つきの家具を購入してしまった方には、子どもの小さな内だけ一時的に扉を撤去することも提案されていました。

また、「1ジャンル、1ボックス」というアイデアも紹介されていました。

言葉の通り「一つの箱に一つの種類、それだけを収納する」というものです。「この箱にはこれだけ」と決まっているのでとても分かりやすいですよね。

1ジャンル、1ボックス、1アクションを意識すると、子どもにとっての片づけのハードルがぐっと下がる気がします。

いつでも自由がきく収納に

「それしか使えない専用の家具」を購入すると、子どもの成長によって用途に合わなくなり、買い替えなどの無駄が生じやすいもの。

できるだけ購入したモノを長く使い回すことを前提に、モノ選びをしたいところです。

基本的には、オープンボックスや仕切りのないかご、連結しておらず積み重ねたり横に並べたりできる家具などが、柔軟にレイアウトを変えることができ、使いやすいとのことです。

まとめ

今回は本書のごく一部を紹介しましたが、他にも

  • Emiさんが工夫を重ねてたどり着いたであろう、子ども達との一日のルーティン
  • 子どもと一緒におかたづけを楽しむためのアイデア
  • 年齢別子どもスペースのつくり方

など、おかたづけを通して子ども達の成長を促したいと考えている方、「子どもがおかたづけができない」と悩んでいる方にとって、ヒントとなる内容がたくさん載っていました

興味のある方は、ぜひ実際に本書を手に取ってみてください。

ちなみにEmiさんの著作で、

『OURHOME 子どもも私もラクになる暮らしのヒント 小学生のおかたづけ育』

という本があるのですが、本書と一部内容が重なるものの、小学生ならではの「学用品をどうやって収納する?」問題に対していろいろなヒントがあり大変参考になりました。

この記事が、少しでもお役に立てれば嬉しいです。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

プロフィール
ひなた

・1989年生まれ
・2児(5才・7才)を育てるワーママ
・本が大好き 
 年間読書量:90冊
 ※Audibleでの【耳読書】含む

このブログでは、子育てや仕事、生き方に迷ったとき私を支え、活力となってくれた本をたくさんご紹介していきます。

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