大平信孝著『やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ』をご紹介します。
本書では、脳科学やアドラー心理学に基づいた「やる気に頼らず自分を動かすための37つのメソッド」を豊富なイラストと共に分かりやすく教えてくれます。
『やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ』は次のような方にお勧めです。
- やらなければと分かっているのに、やる気がでない
- 夢や目標があるけれど、具体的な行動はとれていない。
著者は本書の中で、次のように言っています。
あなたを動けなくしているのは、あなた自身の脳です。(中略) 逆に言えば、面倒くさがる脳をその気にさせることさえできれば、「すぐやるスイッチ」をオンすることができるわけです。(中略) 本書では、性格や意思の強さに関係なく、誰もが楽に動ける、もしくは動きたくなる方法をご紹介します。
本書のメソッドを取り入れて、あなたも「すぐやる人」への一歩を踏み出しましょう!
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『やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ』のポイント
かんき出版公式ホームページより引用
著者紹介
大平信孝さん:
目標実現の専門家であり、メンタルコーチ。アンカリング・イノベーション代表。
脳科学とアドラー心理学を組み合わせた独自の目標実現法「行動イノベーション」を開発。
法人向けにチームマネジメント・セルフマネジメントに関する研修、講演を提供。
個人向けには「行動イノベーション年間プログラム」とオンラインサロンを主宰。
「目次」と「構成」
第1章 先延ばしがなくなる! 行動に「初速」をつける方法
第2章 集中力が驚くほど続く! 「行動ブレーキ」の外し方
第3章 感情に左右されない! 行動マインドのつくり方
第4章 「忙しくて動けない」がなくなる! 時間の使い方
第5章 夢や目標に向かって一歩踏み出せる! 行動思考の身につけ方
第1・2章では、重い腰をあげる基本的な方法や、その準備について。
第3章では「すぐやる」マインドの育み方、第4・5章では、さらに行動を加速させ、夢や目標に近づける方法について書かれています。
「なかなか行動できない!」という読者のお悩みに対して、「37のコツ」が示されていますが、一つ一つのメソッドは、見開き1~2ページ程度にまとめられているので、隙間時間にも読みやすいです。
この記事では、主に第1章~第3章の内容にしぼって解説していきます。
本書のポイント
- ポイント➀:やる気が出るのを待つより、ほんの少しでも動いてみる
- ポイント➁:取るべき行動を見える化し整理しておく
- ポイント③:欲望に紐づいた「本当の目標」を持つことが大切
【ポイント1】やる気が出るのを待つより、ほんの少しでも動いてみる
- 仮決めと仮行動で初速をつける:細かく考えるよりもまず行動。
- 10秒アクションを取る:10秒でできることからはじめてみる。
【ポイント2】取るべき行動を見える化し整理しておく
- 仕事終わりに明日一番にやることを仮決めする。
- アクションプランを3つ用意し、その中から選んでやる。
- やることが多いときには紙に書き出して見える化。
【ポイント3】欲望に紐づいた「本当の目標」を持つことが大切
- 本当の「欲望」をみつける
- 「心の声」「体の声」「頭の声」をわけてきく
さらに詳しく解説
やる気は、動くから生まれる
実は脳には「やる気スイッチ」があります。
それは、脳の側坐核という場所で、ここが刺激されるとドーパミンという脳内ホルモンが分泌され、やる気が出てきます。
この「やる気スイッチ」自動的には「on」にならず、「ちょっとやってみる」必要があるのです。
「仮決め」と「仮行動」で初速をつける
なかなか動けない人は、しっかり計画を練ってから、よく考えてから行動したいと考えます。
ですが、「やる気」は行動することで生まれてくるものです。
このジレンマを解消するために、「仮決め」「仮行動」のスタンスを取るのがおすすめです。
例えば、筋トレを始めたい思っているなら、「ジムに登録しなきゃ」とか、「トレーニングウェアを買おうか」と二の足を踏む前に、取りあえず今ここで、10回スクワットしてみる。
「仮」なわけですがら、「10回はきつすぎる」と感じたら「やはり5回から」と行動を修正すればいいわけです。
失敗したのではなく、貴重なフィードバックを得られたと思えば、次の行動にも繋がりやすくなります。
10秒アクションを取る
どうしても動けないときは、最初の一歩を極限までシンプルする10秒アクションがおすすめです。
言葉の通り「10秒でできるようなこと」を行動に移していきます。
例えば、仕事になかなか着手できないなら、パソコンのスイッチを入れてみる。
ランニングを始めたいなら、玄関でランニングシューズを履いてみる。
たったこれだけでも、劇的な変化があるそうです。
10秒アクションでも、やる気スイッチである側坐核を刺激することができますし、この時点で失敗する人はほどんどいないため、勢いで続きをやりたくなったりします。
「始めてしまえば半分終わったもの同じ」
という言葉がありますが、本当にそうかもしれませんね。
取るべき行動を見える化し、整理しておく
「やらなけれないけないこと」が多くて、何から始めていいのか分からない…そんな時にオススメの方法です。
仕事終わりに明日一番にやることを仮決めしておく
頭が仕事モードである仕事終わりに、明日一番にやることを書き出しておきます。
朝出勤した時、やることが明確になっているので行動に対するハードルがぐっと下がりますし、物理的なアクセスタイムも短くなります。
また、やるべきことを前日の終業時にシュミュレーションしておくことで、未知のことが苦手な脳に、これが既知であると思わせることができます。
アクションプランを3つくらい用意しておく
仕事終わりに、明日やることを書きだす際、行動プランを3つくらい用意しておくのも有効です。
Aという仕事をやろうと思っていたけれど、予想外の事態でそれができないとき「では、何をやろうか」と、最初から考え直さないといけなくなります。
これでは行動の勢いが大きく削がれてしまいますよね。
そんなとき、予めB、Cというプランを用意しておけば「Aがダメだから、Bをやろう」と即座に頭を切り替えることができます。
やることが多いときには紙に書き出してみる
仕事・プライベートに関わらず、やることが多すぎて混乱してきた時には紙に書き出してみます。
頭の中で混沌としていた「やるべきこと」も、書き出してみることで扱いやすくなります。
その上で、具体的にいつやるのか決めていくと、行動に移しやすいです。
- 1週間後に企画書を仕上げる:大枠だけ作って一度上司に報告・相談する
- 溜まっていたメールの返信:ランチの後にまとめて返信する
- ランチ会の予約:候補のお店を3つ程決める
といったイメージです。
欲望に紐づいた「本当の目標」を持つ
本当の「欲望」をみつける
「新規顧客を一月で5人獲得する」そのために「アポイントの電話をかける」など、仕事上の目標を立てることがありよね。
目標も具体的だし、やるべきことも分かっている。なのに、なかなかやる気がでない。
これはどうしてでしょう?
それは、その目標に “欲望” が伴っていないからです。ここでいう欲望とは、「心の奥底にある純粋な気持ち」「心を揺さぶるような希望・願望・期待」のことです。
人間の脳には、本能行動や情動を司っている、いわゆる「古い脳」と、複雑な思考や言語を司っている「新しい脳」があります。
言葉レベルで目標を立てるというのは「新しい脳」にアプローチしていることになり、それだけでは「行動」には繋がりにくいです。
行動を起こすには「古い脳」に働きかける必要があります。
この時、“欲望” が大切になってきます。その目標は、心からあなたが達成したいと思っている目標でしょうか?
著者は “欲望なき目標は、真の目標とはいえない”と言っています。
「心の声」「体の声」「頭の声」をわけてきく
真の欲望を把握するために「本当はどうしたい?」と自分に質問してみましょう。
私たちは、普段「頭の声」ばかり聴いている傾向があります。
「新規顧客を一月で5人獲得する」「そのために、アポイントの電話をしなければならない」
ここで、「本当はどうしたい?」と自身に問いかけてみると、
「最近、疲れがたまっている。夜もよく眠れていない」
という「体の声」が聞こえてきます。そこでさらに、「だから、どうしたい?」と深堀していくと、
「2~3日休暇を取って、温泉にでも行ってゆっくりしたい」
という「心の声」、真の欲望がきこえてきます。
「自分が何をしたいのか分からない」という方は、「頭の声」ばかりきいてるのではないでしょうか?
「本当はどうしたい?」と自分の内側を探っていくといいでしょう。
おわりに
今回は、大平信孝著『やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ』をご紹介しました。
この記事では主に、第1~3章までの内容から、抜粋して解説したため、解説しきれていない部分が多いです。
興味を持って頂けた方は、ぜひ実際に本書を手に取ってみてください。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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