「やりたいことが分からない…」
このように悩んだことはないでしょうか?
今回は、西剛志さんが書かれた『脳科学者が教える「やりたいこと」の見つけ方』をご紹介します。
本書は脳科学の視点から「自分の本質を知る」ことで、自分らしく生きられないと悩む人に「やりたいこと」の方向性を示してくれる本です。
本書は、はこんな方にオススメです。
- 「自分が何をしたいのか?」が分からない
- 人と比べて「何者でもない自分」に劣等感がある
- 「人生このままでいいのか?」と焦りがある
自分が心から望む「やりたいこと」を知り、夢中で取り組むことができれば、きっと今より自分のことが好きになれるはずです。
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『脳科学者が教える「やりたいこと」の見つけ方』基本情報
基本情報
- タイトル:1万人の才能を引き出してきた脳科学者が教える「やりたいこと」の見つけ方
- 著者:西剛志
- 出版社:株式会社PHP研究所
- 出版日:2023年11月9日
- 項数:257頁
著者紹介
西剛志:
脳科学者 1975年生まれ。東京工業大学大学院生命情報専攻卒。 博士号を取得後、特許庁を経て、2008年にうまくいく人とそうでない人の違いを研究する会社を設立。 世界的に成功している人たちの脳科学的なノウハウや、才能を引き出す方法を提供するサービスを展開し、企業から教育者、高齢者、主婦など含めてこれまで1万5000人以上に講演会を提供。
なぜ「やりたいこと」がみつからないのか?
「やりたいことが分からない…」
一度でも、そんなふうに思ったことはあるでしょうか?
やりたいことが分からなくなってしまう理由は、
” 自分自身への無意識の偏見 (どうせ私には向いてない)”
” 世間の評価を基準にする” などいくつかあるのですが、
その中でも “やりたいことを通じて得られる「感情」を無視している” ことが大きいと著者は言います。
例えば、「有名人になりたい」と語る子どもに「なぜ?」と尋ねると、
- お金持ちになって自由に暮らしたい
- 毎日の刺激でワクワクしたい
- 子どもに夢を与え、社会に貢献したい
といった答えが返ってきます。
これらに共通するのは「自由 (開放感)」「ワクワク」「貢献できる喜び」など、やりたいことを通じて得られる「感情」について語っている点です。
それは、「○○になりたい」「○○をやりたい」と願っている人が本当に手に入れたいのは、具体的な「職業」ではないということ。 実は、「やりたいこと」を通して得られる「感情」のほうなのです。
自分の望んでいる「感情」を満たすことさえできれば、どんなものでも「やりたいこと」に変わる可能性があります。
でも、実際は多くの人が「やりたいこと」を「職業」から探そうとします。
そのため、いざ仕事をはじめてみると「何かが違う…」となってしまうのです。
また、「収入が高いから」「休暇が取りやすいから」など条件で仕事を選ぶことも「思っていたのと違った…」となる原因です。
科学的にも「条件が多く複雑な場合には、よく考えるほど誤ってしまう」ことが分かっています。
頭でっかちになって「感情」「直感」に蓋をすることで「やりたいこと」からどんどん遠ざかってしまうのです。
ラフワークは仕事とは限らない
ライスワークのために働く日本人
米ギャラップ社の調査では、日本は「熱意あふれる社員」が6%しかいないことが分かりました。
これは調査対象の139か国中、132位と最下位クラスです。
さらに「やる気のない社員」は72%も!
(前略) 日本人は仕事への熱意が低く、周囲に不満をまき散らし、やる気がみられない。 散々ないわれようですが、端的にいえば、「日本人は生き生きと働いていない」ということになるでしょう。
それは、多くの日本人が「お金のために働いている」つまり、仕事が飯の糧を得るための「ライスワーク」になっているからです。
ライフワークの基本構造
本書のいう「やりたいこと」とは、「ライフワーク」のことです。
一般的なライフワークのイメージは、
“ 好き×得意なことで、人や社会に貢献できる仕事 ” といえそうですが、著者は「ライフワーク」をもっと広い視点で捉えています。
「仕事」とあるので、お金にならなければ「ライフワーク」にならないと思ってしまいがちですが、大事なのは “好きなことで人に貢献しようとする“ことです。
自分の感情を満たす手段は、仕事でも趣味でも、ボランティアでも、夢中で打ち込めるテーマであれば何でも構わないのです。
ライフワークが複数あってもいいし、どんどん変化していってもかまいません。
もちろん、ライフワークでお金を得ること目指してもいいでしょう。
最終的なゴールは”「やりたいことを通して自分の感情を満たし、幸せな人生を生きること」“です。
ライフワークを通して満たしたい感情はなにか?
ライフワークをみつけるのに大事なのは、「それによって満たしたい感情は何か?」を把握することでした。
では、それはどうすればわかるのか?
感情は自分の中にあるため、人は一生懸命自分の内面を掘り下げる、いわゆる「自分探し」をしようとします。 しかし、人は一般的に内観幻想というバイアスが働くため、なかなか自分の気持ちを正確に分析できません。(中略) 自分の感情を満たす要素は、必ず自分の外側にある大好きなものに含まれています。
ライフワークにつながる感覚として著者が挙げているのは大きく次の7つです。
- 安心感:リラックスの感覚
- 好き
- 面白い
- 知りたい
- ワクワク
- 役立てる
- フィット感:自分に合っている
「やりたいこと」を見つけるためには、この7つのポジティブな感情につながる「特定の行動」を見つけることが大切です。
著者は、学生時代にアルバイトを点々としたことがあるそうです。
ビルの解体工事ではすぐに音をあげ、肉体労働や単純作業が苦手であることに気付きました。
つまり、「ビルを解体する」という行為では、自分の満たしたい感情が満たされなかったということです。
このように、実際にやってみたときの「違和感」を集めることも「やりたいこと」探しのヒントになります。
とはいえ、すでに社会に出てしまってから手当り次第にいろいろなことをやってみるのも限界があります。
そこで本書では、あなたの7つの感情を満たす「特定の行動」をライフワークの原石と呼び、
- 「ライフワークの原石」を見つけよう/採点してみよう
- あなたの個性が分かる「7つの質問」(第4章)
- 適職がわかる「才能診断」(第5章)
といったワークを行うことによって、それを探っていきます。
おわりに
最後にこの記事の要点をまとめます。
- 好きなことが見つからないのは、「感情」にフォーカスしていないから
- ライフワークは仕事とは限らない。本質は「やりたいことを通して自分の感情を満たし、幸せな人生を生きること」
- 自分の感情を満たす要素は、必ず自分の外側にある大好きなものに含まれる
「やりたいこと」を探っていく具体的なワークは今回ご紹介できませんでしたが、興味を持っていただいた方は、ぜひ実際に本書を手に取って、やってみてください。
あなたが思ってもみなかった意外な「ライフワークの原石」がみつかるかもしれませんね。
感情には魔法のような力があります。 美しいものにワクワクする心、人と話すときに感じる喜び、子どもの笑い声に感じる幸せ、好奇心を感じ、誰かのために思える瞬間……こうした1つひとつの感情に従って小さな扉を開いていくと、まるで何かに導かれるように人生の大きな扉が開いていくことがあります。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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