今回は「自立を促す子ども部屋」をつくるために、我が家で行っている工夫についてまとめてみました。
「将来、どのような人に育って欲しいか」…親子さんによって様々な想いがあるかと思います。
ですが、あえて共通するものを挙げるとすれば、それは「自立できるようになって欲しい」ということではないでしょうか。
せっかく子ども部屋を与えるなら、それを通して、子どもの自立を促すような仕掛けをつくりたい。
そこで、「お片付け、自己決定、ルールづくり」の3つの観点から、私が実践していることや心がけていることをお話しできればと思います。
最初に結論を書いてしまうとこんな感じです。
- 片付け:子どもが自分でできる仕組みをつくる。片付けやすい場所に関連用品をまとめ、一目でパッと分かり、ワンアクションで出し入れできるようにする。
- 自己決定:選択しやすいように数を絞り、選択肢が一目で分かるようにする。
- ルールづくり:子ども部屋を使うときのルールを一緒に決めて、それを守らせる。
以降、それぞれについて詳しく書いていきます。
今回の記事は下記の2冊を参考にしました。紹介記事も書いていますので、よかったらそちらも覗いてみてください。
Emi著『OURHOME 子どもと一緒にたのしく おかたづけ育、はじめました。』【解説・感想】
鈴木尚子著「片づけられる子ども部屋 ママと子どもの心地いい収納」【解説・感想】
お片付け
「子どもの自立」とお片付け
なぜ「子どもの自立」というテーマで「お片付け」が出てくるのか、ぴんとこない方も多いかもしれません。
片付けとは「使ったものを決められた場所に戻す作業」であり、整った部屋をキープするためにはこれを継続的に行わなければなりません。
自分のものがどこにあるかが分かり、いつでも取り出せる状態にしておくことは「自分のものを自分で管理する」ということです。
子どもの内にこういった力を身に着けることができれば、大人になってから探しもので時間を無駄にすることもないですし、重要な書類をなくしてしまって社会的な責任を問われることもないでしょう。
そういう意味で、お片付けは自己管理の第一歩といえると思います。
まずは「ものの住所」を決める
先ほど片付けとは「使ったものを決められた場所に戻す作業」と書きましたが、ミニカーひとつにしても、そのミニカーをどこに戻すのか、決められた場所いわゆる「ものの住所」が必要です。
「いるもの」と「いらないも」のを決める整理、使いやすい場所に収める収納、使い終わったら決められた場所に戻す片付け…これらは単独ではなく繋がっています。
整理ができていれば収納場所が足りないと悩むことも少なくなるし、「ものの住所」が決まっていれば散らかりにくくなります。
「片付け」は習慣にさえなってしまえば(それが難しいのですが…)作業自体はシンプル。
ですが、整理と収納は子どもだけで行うにはハードルが高いので親がサポートしてあげます。
我が家では、おもちゃ箱がいっぱいになってしまったら、どれを手放しどれを残すのか子どもと一緒に決めていきます。
収納における「ものの住所を決める」作業も子どもと相談しながら行います。
あくまで子ども主体で親が干渉しすぎないことを大切にしていますが、口出ししたい衝動をぐっと押さえるのに毎回苦労しています。
片付けやすい収納の工夫
では、具体的にどのように「ものの住所を決める」のか?
押さえておきたいことは、使う場所のそばに・関連用品をまとめるということです。
例えば、勉強机の周りに筆記用具など「勉強に使うもの一式」をまとめる。
ランドセルの近くには、教科書やノートといった学用品を配置する。
「当たり前じゃないか」と思われるかもしれませんが、意外と勉強机の周りを漫画やおもちゃが占領していたり、お絵かきに使う色鉛筆やクレヨン、画用紙が別々の場所にあったり…心当たりはないでしょうか?
我が家の場合はばっちりと当てはまっていました。
また、戻しやすい位置に収納場所があるだけでなく、戻しやすい形で収納してあることも大切です。
筆記用具を収納するためのペン立てや、教科ごとに教科書・ノートをまとめて収納できる大きめのファイルボックスを用意してあげて、なるべく一目で見てそれと分かりワンアクションで出し入れができるようにしています。
自己決定
選択肢を絞り一目で分かるように
人生は選択の連続です。日常の小さなことから、人生の大きな局面まで…
子どものうちは親や周りの大人が代わりに決めてくれたとしても、大人になれば当然、自分のことは自分で決めなければなりません。
それなら「今日は何を着ていくか」「次は何で遊ぼうか」日常生活のごく小さなことから「決める練習」をはじめていけたらいいと思います。
子ども部屋においては子どもが選択しやすい工夫をしています。収納の話しとも重なりますが、今日着ていく服を選ぶときに選択肢が多すぎると決めきれないので、Tシャツ・ズボンそれぞれ4~5枚のように数自体を絞って、一目で見て分かるようにしています。
おもちゃもざっくりとジャンル別に収納し、パッと見ただけで分かるようにしておくと、何で遊ぶか決めやすいです。
ルールづくり
ルールを作り、守ることは自立と自律に繋がる
子ども部屋を与えるときにルールを作ることに関して、私は当初それ自体がピンときませんでした。しかし、欧米諸国では一般的だそうです。
例えば、
- 部屋に入る時には親でも必ずノックする。
- 部屋に鍵があってもかけてはならない。
- 部屋の片づけや掃除は自分(子ども)がする。
など、かなり小さい内からルールを叩き込んでいくそうです。「子どもを一人の人間として尊重しつつも、好き勝手は許さない」といったところでしょうか。この考え方にはとても共感します。
日本と欧米との違いは当然ありますが、子ども部屋を使うときのルールを子どもと一緒に決めて守らせることは、自立と自律(自分をコントロールすること)に繋がると思います。
ちなみに一部屋を兄妹で共用している我が家では、
- 夜寝る前に部屋のお片付けをする。
- お兄ちゃんのベッドに妹は勝手に登らない。(お兄ちゃんのテリトリーの尊重です)
などのルールを決めています。正直、守れていないことも多いですけどね。
そういうときは、口うるさくならない程度に繰り返し伝え、時には手伝ったりしています。何事も辛抱強さが大事です。(笑)
まとめ
今回は「自立を促す子ども部屋」について「お片付け、自己決定、ルールを守ること」を助ける工夫について書きました。
今でも試行錯誤の日々ですが「子ども部屋」を「単なる部屋」でなく、子ども達の成長を見守り、促していく「装置」のようにしていけたらいいなぁと思っています。
今回の記事の中に少しでも参考になる内容があったら嬉しいです。最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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