「残りの人生も今の積み重ねでいい? 満足している?」
尾石晴さんが書かれた『「40歳の壁」をスルッと越える人生戦略』をご紹介します。
この作品は、40歳前後で多くの人が感じる、モヤモヤの正体を明らかにし、人生の後半戦を自分らしく生きるための戦略を教えてくれる本です。
『「40歳の壁」をスルッと越える人生戦略』はこんな方にオススメです。
- 将来への漠然とした不安や焦燥感を感じる
- 今の仕事や生活を、このまま続けていくことに限界を感じる
- 今の難しい状況を、根本からなんとかしたい
なんとなくその存在を感じているものの、実態がつかみにくい「40歳の壁」について考え、軽やかに超えていく術を学んでいきましょう。
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『「40歳の壁」をスルッと越える人生戦略』基本情報
基本情報
- 著者 :尾石晴
- 出版社:株式会社ディスカヴァー・トュエンティワン
- 出版日:2022年12月23日
- 項数 :245頁
著者紹介:尾石晴
外資系メーカーに16年勤務。長時間労働が当たり前の中、子持ち管理職経験から「分解思考」で時間を捻出。ワンオペ育児の合間に、「ワーママはる」名義での配信をスタート。(中略) オンライン・スタジオヨガ『ポスパム』、母と子のスキンケアブランド「soin(ソワン)」を立ち上げる。2022年春から大学院に進学。 音声メディア「Voicy」では4000万回再生超えを記録し、トップパーソナリティとして活躍中。
「40歳の壁」とは?
40歳はいわば人生の中間地点。
20年近くも働いていると、周りの評価などから “自分はどれくらいのレベルなのか” が見えてくる時期です。
ライフプラン (結婚する・しない、子どもを持つ・持たない) においても方向性が定まってきて、なんとなく自分の行く末が予想できてしまいます。
今までの積み重ねの延長で、定年までの残り20年を歩むのか? 歩めるのか?
本当にこのままでいいのか?
不安や迷いを感じることが多くなります。
ミッドライフクライシス
「ミッドライフクライシス」という言葉を聞いたことがありますか? 中年期特有の心理的危機、中高年が陥る鬱病や不安障害のことで、30代後半~50代にかけて陥りやすいといわれています。
「40歳の壁」の正体は、実はこのミッドライフクライシスです。
人は生まれてから、新しい知識や体験を通してこの世界を理解し、心身ともに成長していきます。
そのピークがちょうど40歳前後であり、それ以降は発達の流れが変わるのです。
「得る」から「減らす」へと変わる時期。今までとは、発達の潮目が変わる時期。
このまま定年まで働けるのか不安になったり、生物としての自分の衰え(体力・容姿等)を感じたり、子どもと一緒にいられる時間が少なくなって寂しくなったり…。
様々な要因によってネガティブな感情にとらわれやすくなります。
著者は、「40歳の壁」は早くぶつかるが勝ちと言います。
人生100年時代では、例え65歳で定年を迎えたとしても、残りの人生が35年もあります。
誰もがどこかで自分の人生を振り返り、転換していかざるを得ません。
まだ40歳で体力・気力にも余裕があり、うまくいかなければやり直しもきく時期に「壁」の存在に気付けたことは、むしろラッキーと言えるかもしれません。
40歳からの幸せを考える
40歳の壁を前にしてみんなが悩むのは、この先の人生どうしたいのか?
どうしたら幸せになれるのかということ?
著者は、幸せには3つの要素が不可欠であると言います。
幸せの3つの要素
その3つの要素とは、次の通りです。
- お金 (収入・資産)
- つながり (家族・友人・知人)
- 健康 (体力・認知力)
お金があれば、自由な選択ができます。例えば、
子どもに習い事をさせたい→お金がある→好きな教育を選べる自由
といった具合に。
両親世代の多くは、貯金+退職金+年金で退職後の生活をしのいでいますが、アラフォー世代ではそうはいきません。
漠然としたお金の不安を抱えながら生きていくのは「幸せ」ではないですよね?
これからは「生涯現役で働く」「お金が入る仕組みをもつ」この2つの方向性からお金が入る経路をつくる必要があるでしょう。
また、「つながり」つまりは「良い人間関係」も人を幸せにします。
ハーバード大学教授が「良い人生の決定要素は何か?」を長期的に研究したところ、それは「お金」でも「名声」でもなく、「良い人間関係」であることがわかりました。
さらに、カラダとココロが健康であることも重要です。
健康はお金と違って目に見えて減ることはないので、気づきにくいですが、何をするにも健康はその土台になるからです。
3つの要素を満たすものは?
この3つの要素(「お金」「つながり」「健康」)をすべて満たすものがあります。
それはズバリ、仕事です!!
仕事をすれば、報酬としてお金が入ってくるし、人との繋がりもできます。体を動かす機会にもなりますし、決まった時間に起きるなど生活リズムも整います。
それはつまり、今の仕事を一生涯続けろってこと?
と思った方もいるかもしれませんが、そうではありません。
「仕事をやめない」とは、「会社を辞めない」という意味ではありません。会社員の看板を外しても継続して仕事ができるように、40代から少しずつ行動をしていくのです。「定年を迎えない人生」をキャリアとして描く。
著者がいう「定年を迎えない人生」とは、「自分業」をもつということです。
「40歳の壁」をこえる「自分業」
「お金」「つながり」「健康」の3つの要素を満たすことができ、かつやりがいを持って取り組める「仕事」のことを、この本では「自分業」と呼びます。
「自分業」では、自分が裁量権 (コントロール権) を持てることも大切な要素です。
なぜかというと、誰かの決めたルール・時間・賃金で働いていると、3つの要素を満たすことが難しくなるからです。
「自分業」を持つとはいっても、いきなり仕事を辞めたり、転職したり、ましてや起業する必要もありません。
今の会社を辞めずとも、幸せの3つの要素が重なるところに ”自分業の種” をまいていけばいいのです。
現在やっていることの延長線に、仕事の種を見つけてみます。
人生の目的を言語化する
著者は、ミッドライフクライシスを乗り越えるために、幸せの要素である「お金」「つながり」「健康」をすべて満たす手段として「自分業」をはじめることを提案します。
具体的な内容については、第3章と第4章で、準備編・実践編にわけて詳しく解説されていますが、準備の一つとして「人生後半の目的を言語化してみる」ことがあげられていました。
「本当はあのときこうしたかった」と言いながら余生を過ごす人はたくさんいます。時間は有限であり、かつ巻き戻すことができません。だからこそ「目的地=どんな人生を過ごしたいか」を、方向性だけでもいいから言葉にしておく必要があるのです。
興味をもっていただけた方は、実際に本書を手に取り、「人生の後半戦をどう生きたいか?」を考えてみてはいかがでしょうか?
この記事が少しでもお役に立てれば嬉しいです。最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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【尾石晴さんの書籍】
・『からまる毎日のほぐし方』:2024年発売。著者初のエッセイ。
・『「やりたいこと」が次々見つかる! 自分らしく生きている人の学びの引き出し術』
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